■ 持続可能な生産と消費のために

  • 12.つくる責任つかう責任
2024/11/14

【食育】千葉県の生産者が育てた自慢の野菜を紹介!さといも

「たべること」は「いきること」。

「食べること」は私たちが健康に生きていくために欠かすことができない「大切」な営みです。
食べることの大切さや食文化、食べ物の成り立ちを生産者と交流しながら
次世代へ伝えていくことを目指して、食育「たべる、たいせつ」を広げています。
食について学び、生きる力を育みましょう。

食べて未来へつなごう 日本の野菜

旬をいただきま~す!! ねっとり、やわらか~い さといも

協力:農事組合法人 富里産直

深まる秋、「あったか」「ほっこり」がおいしい季節。秋から冬に旬をむかえるさといもは、和風はもちろん、洋風にも使え食卓にかかせません。
今回は(農)富里産直のさといもの生産者 村田むらたしげるさんにお話を伺いました。

さといもの特徴は、ねっとりとしてやわらかな食感、煮崩れしにくい、独特のぬめり(水溶性食物繊維)が腸内環境を整える、土付きは乾燥を防ぎ長持ちなどが挙げられます
さといもは親イモを囲むように子イモ、孫イモが育つため、子孫繁栄の象徴とされ縁起がいい食材として正月料理に使われています。

広大な畑でいくつもの根菜類を栽培している村田さん。豊富な経験と知識で猛暑や数年前の台風被害なども乗り越えてきました。栽培歴が40年の村田さんのさといもは「ねっとりとしておいしい」と評判です。

村田 茂さんの写真

村田 茂さん

乾燥は大敵! 畑には常に水分を

「主に栽培しているさといもの品種は土垂です。3月下旬ころから種イモを植えます。
夏にかけて土の中ですくすくと育つさといもにとって、夏の時期は水分がとても重要で、畑を乾燥させないことが一番大事なんです。
猛暑が続くとあっという間に水分が蒸発してしまうので、畑の様子を見極めながら一晩中スプリンクラーをまわすこともあります。
長年の経験からたい肥と麦の緑肥をすきこんだ土に水分をたっぷり含ませて、ふっくらと大きいおいしいさといもが育つようにしています。
またさといもは寒さにも弱いので、冬に凍らないよう収穫後は土の中に埋めて保管し、おいしい状態でお届けできるようにしています」と村田さん。

近年の温暖化への対応として、大がかりな工事でスプリンクラーの設備を整えたことなども話していただきました。

さといも畑の写真

畑一面のさといもの葉は大きく、茎は170センチくらいまで伸びる

収穫手作業の様子

機械で掘り起こして収穫した後、手作業でイモをバラしていく

さといも作業

一つ一つ手に取って、根を切っていく

さといも作業

機械に入れたさといもはコロコロと流れ、土や根のカスなどがとれていく

出荷前のサトイモの写真

出荷前のさといも

組合員の皆さんへのメッセージ

さといもはずっと作り続けていて、味には自信があります。旬のこの時期に、組合員の皆さんもぜひ、食べてみてください。おすすめは「おっぺし」です。さといも本来の味を楽しんでいただきたいです。

村田さんの写真
おっぺしの写真

おっぺし(きぬかつぎ)

簡単!手軽!村田さんおすすめ おっぺし(きぬかつぎ)

●作り方

小さいさといもを洗って皮付きのまま蒸すかゆでるか、電子レンジで加熱。竹串がささるやわらかさになったら出来上がり。
皮を指でおっぺして、塩、しょうゆ、みそ、しょうゆマヨネーズなどお好みの味でどうぞ。

注:「おっぺす」とは千葉県の方言で「押す」という意味。

豆知識

●皮をむきやすくする方法
ゆでる場合は、皮付きのまま洗ってゆでる。電子レンジの場合は、耐熱容器に入れてラップをかけて加熱。粗熱が取れたら皮をむく。最初に包丁でさといもの皮に一周切れ目を入れておくとむきやすくなる。

●ぬめりをとる方法
皮をむいた後に塩もみして洗い流すと取れ、調理の味がしみ込みやすくなる。

保存方法

●土付きのまま新聞紙で包み、冷蔵庫には入れずに、常温で冷暗所に保存する。

●冷凍保存する場合は、土を洗って水気をふき取り、ひとつずつラップなどに包んで 保存。皮をむいて下ゆでした状態なら水気を取ってまとめて保冷袋に入れ保存。

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