■ 持続可能な生産と消費のために

  • 12.つくる責任つかう責任
2023/03/08

【食育】 千葉県の生産者が育てた自慢の野菜を紹介!(7)甘とまと

「たべること」は「いきること」。
「食べること」は私たちが健康に生きていくために欠かすことができない「大切」な営みです。食べることの大切さや食文化、食べ物の成り立ちを生産者と交流しながら次世代へ伝えていくことを目指して、食育「たべる、たいせつ」を広げています。
食について学び、生きる力を育みましょう。

今が旬!甘とまと
甘さと酸味のバランスが絶妙、うま味がぎゅっ! 

協力:(農)和郷園

香取市に位置する和郷園で栽培している「甘とまと」はその名のとおり凝縮した甘みが特徴の中玉トマトで“フルティカ”という品種です。
赤くてツヤツヤな一口サイズのトマト。なぜこんなに甘いのか、栽培方法を生産者の伊原 努さんにお伺いしました。どんな秘密があるのでしょうか。

甘とまと紹介

(農)和郷園の生産者 伊原 努さん

<プロフィール>
大学の就職活動中に和郷園と出会い就職。入った当初は根菜を取り扱う仕事をしていましたが、半年後和郷園でトマト栽培を始めることとなり担当に。偶然にも大学の卒業論文も“トマトを甘くする”研究でした。

中玉トマトを一口サイズにすることでうま味が凝縮

「甘とまと」の特徴は、皮が口に残らずなめらかな食感で、甘みと適度な酸味のバランスが整って、うま味も豊富に含まれています。
伊原さんは、トマトに与える水分量を少なくするなどの調整をしてストレスを与え、生きようとする力を最大限に引き出し、より高い糖度のトマトづくりを目指しています。
また、木を太くせずに実に栄養を集中させ、一口サイズに育て、うま味が凝縮するようにしています。そのために日々の温度や湿度を調べ科学的なデータ収集して分析をしています。と同時に、トマトの花や葉、根の調子を目視でも観察し、今まで培ってきた自分自身の感覚も大切にしています。

天井まで育っているトマトの木。シートを敷き詰め、水や栄養はチューブからとり入れる栽培方法。シートを敷くことで、作物と土が直接触れず菌もつきにくくなり、病気にかかりにくくなります。

糖度の高いトマトの時期は3月~6月

1月~3月は最低気温が低いですが、晴れた日はビニールハウスの中はポカポカになります。日に日に強くなってくる太陽の光を浴び、トマトの実もじっくりと時間をかけて熟成するため、糖度が上がって味が濃くておいしくなる時期です。3月が一番おいしいですが、5~6月までもおいしさが持続していきます。

<豆知識>
~おいしいトマトの見極め方法~
赤くなる前の綠色の状態の時、へたから実の中央に向かって濃い緑色の線があるものが甘くなります。そのトマトは赤くなってからも、うっすらと綠の線が見えます。こういうトマトを見つけたらぜひ味わってみてください。

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2023/03/08

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