■ 安心して暮らせる地域づくりのために

  • 04.質の高い教育をみんなに
  • 01.貧困をなくそう
2025/08/01

組合員どうしでささえあう奨学金制度

ひとり親家庭を対象にした奨学金給付事業

コープみらいが2015年に設立した一般財団法人コープみらい社会活動財団は、2018年からコープみらい組合員のひとり親家庭(または、両親がいない方)の子どもで、高等学校・高等専門学校に通う高校生を対象に返済不要の奨学金給付事業を開始しました。
2020年より新入学生に加えて在校生も対象にしました。2018年110人、2019年112人、2020年172人、2021年362人、2022年600人、2023年は670人、2024年700人、2025年は新たに700人の奨学生を迎え、奨学金を(毎月1万円・年額12万円・最大3年間)給付しています。

組合員が奨学金応援サポーターに

奨学金は、この制度に賛同いただいたコープみらい組合員(奨学金応援サポーター)の募金が原資になっています。募金は全額奨学金に充てられます。賛同の輪が広がり、約3万人の皆様にコープみらい奨学金応援サポーターとしてご協力いただいています(2025年5月時点)。

協同組合の精神「助け合いの活動」から生まれた奨学金

コープみらいは、これまでも社会で起こっている困りごとをテーマに学習・共有し、様々なアクションを行ってきました。奨学金制度も「子どもの貧困・奨学金問題」について考える中、かたちになったものです。
日本における「子どもの貧困率」は大きな社会問題となっており、その中でもひとり親世帯の貧困率は約半数と言われています。
また、現在の奨学金制度は、卒業後に返済を必要とされるものが大半で、その返済を巡って大きな社会問題になっています。その事実に向きあった組合員の声や要望から、コープみらい財団の奨学金給付事業が生まれました。コープみらいは、これからも協同組合の精神「助け合い」の気持ちを大切に地域のさまざまな団体や組合員と協力しながら、困りごとの解決を目指していきます。

つながりを大切にします

奨学生からのお便り

定期的に奨学生・保護者からお便り(近況)をいただくようにしています。いただいたお便りからいくつか紹介します。

私の家庭は経済的に余裕はありませんが、 母の頑張りと奨学金のおかげで英検の教材や大学の資料などを購入することができました。 世の中には悲しい事件などが沢山あって、 そのたびに心を痛めますが、 奨学金応援サポーターの方々のように見ず知らずの私たちのことを応援してくれている心の優しい方々もいることを私は忘れません。

母は私の考えや将来の夢を尊重し、私立の大学を目指すことを応援してくれました。そんな母の負担を少しでも減らし生活できたのは奨学金のおかげでした。このことは私にとって単なる経済的な援助にとどまらず、精神的に安心して学業に打ち込む支えとなりました。将来の夢に向かって歩んでいける環境を与えてくださったことに、心から感謝しております。

奨学金は、みなさんからの期待、そして応援の形だと考えています。がんばってと背中を押してもらえているようで、何度も勇気をもらいました。奨学金は全て参考書の購入に使わせていただきました。父が亡くなった時に支えてもらった経験から弱い立場の人を守れるようになりたいという思いを持ち、国立の法学部を志し3年間懸命に勉強を続けてきました。

保護者からのお便り

物価の高騰によりお米や食品が買えなくなってきて大変な状況ですが、息子は学校生活を楽しんでいます。私に持病があり働けずく、コープみらいの奨学金無しでは、息子を高校に行かせてあげられなかったと思います。子供のやる気や新しい芽を育てていけるように、これからも日々頑張っていこうと思います。

高校生活にもだいぶ慣れてきて、ずっとやりたいと言っていたバレー部に入部し、毎日汗びっしょりで帰ってきます。本人がやりたかったことを自分で選択し、行動してる姿に感動しています。
これからも私自身も本人のやりたいことを全力で背中を押せるよう努力したいと思っています。コープみらいの奨学金でとても助かっています。本当にありがとうございます。

奨学金応援サポーターの声

自分の育った家庭の経済的理由によらず、 子ども達が勉強できる社会になって欲しいといつも思っています。応援サポーター通信『フリージア』を読ませていただくと、たとえ微力であっても、 奨学生の皆さんに力添えできて良かったという思いを強くします。これからも続けて行きたいと思います。

自分に子どもが生まれたのをきっかけに、少ない額ですが募金をはじめました。学生生活を、思い切り楽しく過ごしてください。将来への不安がほんの少しでも軽くなるよう、これからも応援していますね。

私もひとり親で子ども達が学生時代はいつもお金の心配をしていました。100円の募金なら私にも応援できます。毎日ゴハンをしっかり食べて健康に、そして楽しく過ごしていけることを願っています。

奨学生の皆さんには自分自身を信じて好きなことに挑戦して社会へ旅立ってほしいです。そして周りの人を元気づける存在になってください。それが最高の親孝行であり、私たちの希望です!

「生協につながって数十年」縁あってつながることができ少しでも力になれているのは素敵なことです。できる範囲での協力でできる本当に“お互い様”のたすけあいの制度ですね。

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