エコ活コラム2 使い捨てプラスチック2

しっかりと最後まで! プラスチック

向き合って、
お付き合い

天気のよい日に、食べものや飲みものをテイクアウトして、公園でリラックス。気持ちいいひと時です。そして、その後にもれなく残るプラスチックの容器や包装。テイクアウトする時は、とってもお世話になったというのに急にじゃまものです。心ない人がポイ捨てした残がいが、風に吹かれて飛んでいく姿を誰もが見たことあるのではないでしょうか?

プラスチック製品は、手軽で便利な生活必需品です。しかし、使用後にキチンと処理をしなければ、「土に還らない」「水に溶けない」ごみとなり自然の中にあふれてしまいます。ポイ捨て、不法投棄は言語道断、また、台風や津波など自然災害で流出することもあります。そして、最終的に海に集まります。

海に流れ着いたプラスチックごみ「海洋プラスチック」が世界で大きな問題となっています。年間800万トンのプラスチックが海に流出しているといわれており、何も対策をしなければ、2050年に海にすむ生きものより海洋プラスチックの量が多くなるというレポートもあります。日本からも年間2~6万トンも流出していると推計されています。

また、「マイクロプラスチック」も大きな問題となっています。マイクロプラスチックとは直径5ミリメートル以下の小さなプラスチック片です。洗顔料や歯磨き粉などで研磨剤として使われる、もともと小さなプラスチック「マイクロビーズ」や、もとは大きなプラスチックが自然の中で細かくなるものもあります。海に流れ出たマイクロプラスチックは魚や水鳥が間違って食べてしまいます。それを他の生きものが食べると…。食物連鎖でさまざまな生きものの体内に取り込まれていることが報告されています。一度、流出したプラスチックを回収することは簡単ではありません。

日本で出るプラスチックごみは、年間約823万トン、そのうち87%がリサイクルされています。しかし、リサイクルの大半は燃やして、熱エネルギーを活用する「サーマルリサイクル」です。燃やすと不要なCO2が…。また、海外に輸出もしています。外国にリサイクル処理をお願いし、国内の資源も大半は燃やしています。そのようなプラスチックごみ事情の中、日本の一人当たりの容器包装プラスチックごみの排出量は、世界第2位の多さです。

プラスチックは、私たちの生活になくてはならない便利な素材です。でもその使用量と処分量のバランスが崩れています。利用する前に「このプラスチックは必要かな?」と考え、利用したプラスチックを最後まで面倒をみる工夫が必要とされています。