Message理事長メッセージ

コープデリ生活協同組合連合会
理事長熊﨑くまざき しん

コープデリ生活協同組合連合会 理事長 熊﨑 伸

コープデリグループの事業と活動への皆さまのご協力ご支援に、心より御礼申し上げます。

コロナ禍に端を発した世界的な生産減少や物流遅延・混乱は回復基調にあるものの、国際情勢の悪化に伴い先行きが今なお不透明です。食料・資材やエネルギー不足は急激な物価の上昇を招き、消費者・組合員のくらしを取り巻く状況はいっそう厳しさを増しています。こうした中でも組合員のくらしに貢献し続けるため、会員生協、全国の生協と力を合わせ、くらしを応援する取り組みを進めてまいります。

世界的な食料・エネルギー不足は、これまで先送りにしてきた数々の問題を顕在化させました。気候変動や平和の危機、低迷する食料自給率、貧困と格差の拡大など、生協としてさまざまな課題に対応する必要があります。また事業と活動の過程で生じる環境負荷の低減に努めるため、2021年に「コープデリグループのSDGs重点課題~2030年までの長期課題と中期方針~」を策定しました。SDGsはコープデリグループの理念・ビジョンと同じ方向を目指すものであり、これまで積み重ねてきた取り組みをさらに前へ進めるものです。私たちは「未来へつなごう」をスローガンに、事業と活動を通して目標の達成を目指してまいります。

「未来へつなごう」の1つが、生産者応援の取り組みです。食生活の多様化やコロナ禍などにより年々厳しい状況にある国内の生産者を応援するため、コープデリグループでは米や酪農、野菜・くだものの消費を組合員に呼びかける取り組みを進めています。とりわけ2023年度は、「1週間にもう1杯お米を食べようキャンペーン~ワン・モア・ライス~」に取り組んでいます。生産現場の課題、生産者の米づくりへの想いやこだわりを知り、さまざまなアイデアを組合員と出し合いながら、持続可能な生産と消費に貢献してまいります。

組合員のくらしと地域社会に貢献し続けるためには、職員が元気に働き続けられる職場づくりが不可欠です。コープデリ連合会は、職員1人ひとりの多様性が尊重され、安心して働き続けられる職場づくりを進めるため、「健康経営」を推進することを宣言しました。これまでの取り組みに加え、健康でやりがいを持てる職場づくりにさらに取り組むことで、職員の成長と組織の成長につなげます。

くらしや事業を取り巻く環境が大きく変化する中、コープデリグループの次期ビジョン「ビジョン2035」の検討を進めています。くらしへの願いやコープへの期待・要望の声を寄せていただき、グループ530万人の組合員と2万5,000人の職員が一緒に掲げるビジョンにしていきたいと思います。

コープデリ連合会は、これまで積み重ねてきた会員生協との連帯を基盤に、会員生協の事業・活動を支え、より強靱なコープデリグループの構築を目指します。これからも、消費者・組合員の輪を広げ、地域の皆さま、生産者・取引先の皆さま、行政・諸団体の皆さまとのパートナーシップを強め、持続可能な社会づくりに貢献してまいります。